こんな授業スタイルもある
昨日は、大阪国際滝井高等学校での授業であった。
担当しているのは3年生の「国語研究」と「現代文演習」である。この二つは、科目名と時間数の違いこそあるものの、目指すところは「書く力」を鍛えることを通して読解力を向上させるというものだ。
私は、週に一度のこれらの授業が楽しくてならない。生徒諸君が綴る文章から新たな「学び」を得ることができるし、彼女たちが一心不乱に鉛筆の音をたてて原稿用紙に向かう姿にも、胸が熱くなる。だから、書き上げられた文章には必ず添削を施し、短くはあっても講評をつけるようにしている。彼女たちもそれを励みにしてくれているようだ。
昨日の「国語研究」では、各自がお気に入りのJ-POPの歌詞を素材に現代文の試験問題を作成してもらった。テスト作成者の立場を疑似体験することによって出題者側の意図を知り、適切な解答とはどのようなものかを逆に理解させることを目指したものである。同時に、これによってお気に入りの歌詞の理解も深まり、一挙両得なのである。さらに、後日相互にこれを解き合い、出題者はそれぞれの解答解説をみんなの前で行う。つまり、プレゼンテーション実習ともなるわけだ。
一方、「現代文演習」では、「作文リレー」を行った。5~6人のグループに分かれ、各自に別々の写真を配布。その写真を題材に文章を書き始め、時間を区切ってそれを次々に他のメンバーへリレーして書き継いでいくというスタイルをとる。そしてそれが一巡すると、自分の書いた文章が他のメンバーたちの手によって「成長」しているということになり、それを最後もう一度自分の手で締めくくるということをする。これはなかなかハードだが、一様に「楽しかった」「またやってみたい」という感想が多数を占めた。作文における発散思考と収束思考の大切さも体感してくれたことと思う。
次回は、さてさてどんなプログラムでいくか…? それはもちろん、秘密だ。
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