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2008年6月

頼み撮り専用カメラ

デジタルでサブカメラが欲しいなと思っていた。
先月の連休中に買ったNikonのD60は、じつに使いやすく、僕としては満足しているのだが、このブログの「活動報告」に掲出する写真は、基本的に人に撮ってもらうことになる。小さなデジタルカメラといえば、今までOLYMPUSSのCAMEDIA C-920という旧式のカメラを使っていて、カメラそのものとしては別段問題はないのだが、とにかく動作が遅く、人様に撮っていただくということになると、不便を感じていた。どうも、この旧式加減が半端ではなく、先方が極度に不安になるらしい。
「果たしてご満足いただける形で撮れていますか、どうか…」
と、必ず恐縮されてしまう。
だから、頼み撮り専用のカメラがどうしても必要になったというわけ。

あれこれ店を回って、CanonのPowerShot A470という機種に落ち着いた。
ポイントは、バッテリー供給の確実性から単三電池が使えることと、液晶画面が大きいこと。頼み撮り専用を考慮して、ある程度の重さと置いたときの安定感、さらにボディは手にひっかかりのある形状がとられていること。必要があればサブカメラとしてマクロ撮影にも強く、動画も撮れるという条件をクリアしている点である。
そして何より最大の魅力は、安いこと。梅田の家電量販店で、何と13100円であった。コンパクト・デジタルカメラも安くなったものだ。もちろん、最新機種はこれの倍以上の値段が普通だが、僕のように割り切って使うとなると意外と安く手に入るものなのだ。


そこで、恒例のカメラテスト。以下の写真は、その一例。あいにくの天気で、すっきりとした写りにはならなかったが、小回りがきくところが気に入った。Img_0005 Img_0006 Img_0008Img_0048 Img_0047 

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映画「アフタースクール」

この作品は、ちょっと心して観た方がよい。
僕は何の予備知識もなく、この作品を観てしまった。
冒頭、風変わりなホームドラマかなと思いきや、次第にカメラは社会の暗部にうごめく私立探偵の動きに焦点を合わせ始める。
だましているつもりがだまされ、観ている者も、鮮やかに裏切られる。その意味で日本版「スティング」といった感じと言ったら、理解してもらえるだろうか。
物語前半の不自然、不可解なストーリー展開にはちゃんと意味があったのだ。
だから、観客はストーリーの読み取りをあきらめてはならない。もちろん観客の興味を作品から引き離さないための演出もしっかりと張りめぐらされている。その工夫の一つが大泉洋のコミカルな言動だ。
まったく、この作品は彼のキャラクターなしには成立しないだろう。他の役者ならば、あまりに不自然なお人よしとしてしか映らないに違いない。
この作品を心して観た方がよいと言ったのは、予備知識を持たないことに最大限の努力をすべきであるという意味である。

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プロフィール・カード

私の授業の決まりごととして「プロフィール・カード」というのがある。市販のB6サイズの厚紙で出来た情報カードだ。

初回の授業で、これに生徒のデータを自分自身で記入させていく。名前やクラスは当然のことであるが、似顔絵やさらに「私を表す七つの言葉」「3字のあなた」「40字のわたし」など、ちょっと聞いただけでは、何のことやらわからない事がらを記入させていくのである。そして裏面には、毎時間ごとに「今日学んだこと・感想」などを記入するための表を作らせる。
「このカードは一年間かけて完成させていくからね」
というのが、私の口癖だ。だから、授業中に気晴らしを兼ねて、ふと似顔絵に色を塗ったりすることも「あり」なのである。しかし、そういう生徒に限って、最初に似顔絵を書きなさいと指示した時には、「絵に自信がありません」などと尻込みをしていたケースが多い。そこが、人間のおもしろいところだ。

生徒もだんだんそのカードに愛着を抱いてくるし、私自身も、授業を重ねるごとにそのカードの成長が楽しみとなる。そして何より、生徒各人の裏面のコメントが、私の次の授業プラン作成の指針となってくれるのだ。
「難しかったけれど、楽しかった」
という意味のコメントは、最大の賛辞だと思っている。
そう、難しいだけではつまらないし、もちろん、楽しいだけでは学びにはならない。普段使わない筋肉を使った時の快い疲労感。頭の使い方においても、そんな快い疲労感があってよいはずである。

もう一つ、このカードの使い方のポイントを紹介しておこう。それは、毎回授業に入る前にこのカードを生徒に返却するのだが、私は直接本人に返さない。トランプのようにシャッフルしてから列ごとに配るのだ。つまり、生徒は他人のカード手にすることになる。そして、そのカードを読ませる。そうすることで、他人の表現の仕方を学ばせる。また前回の学習のポイントを、他人がどう感じているかを知る手がかりとさせる。

私はビシネス・マナーの指導者でもある。だから、そのカードを名刺のように扱わせる。
「では今から、みなさんが手にしているカードを持ち主へお返ししましょう」
という合図で、一斉に教室内で少し大きめの名刺交換が行われる。
「○○様でいらっしゃいますね。これをお返しいたします」
「ありがとうございます。ちょうだいいたします」
という具合。

授業は体を動かすことから入る、これが私のやり方だ。

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 映画「インディー・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」

インディー・ジョーンズは、僕たちの年代にとって同時進行のヒーローである。
不可思議な宝物をめぐってのアクションの数々
、物語の最後には宮殿が崩壊する。毎回のパターンは、そのまま懐かしい冒険活劇の典型を感じさせてくれた。

もう一方の活劇のヒーローであるジェームズ・ボンドを演じる役者が世代交代をするのに対して、こちらはハリソン・フォードが今回も続投である。
だから、アクション場面の主役が時として若い登場人物にバトンタッチするのは、いたしかたない。それはそれで納得できる。

もちろん、今回もハリウッド映画のパワーを見せつけられた。
ただ、この作品、日本では今までのシリーズのようなヒットにはならないのではと危惧する。どうしても日本人としては、ひっかかる部分がある。冒頭での、原爆実験基地からの生還シーンだ。
主人公のタフさを表現するにしては、あまりに粗雑な演出である。これまでの作品群を通して理解していたつもりのスピルバーグの戦争観を、ここで大きく覆された気がした。この精神的なブレが、この作品のラストまでつきまとったのだ。

このシリーズは、映画も含めて僕の創作の指針となってきた。だからこそ、愛着も深い。「危惧」という言葉を用いたのは、そのためである。

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奈良県私学専修学校連合会 服飾准教員講習「教育実践②」

6月21日 10:00~11:30 55名

テーマは「力のある表現の条件」。奈良県下の専門学校・高等専修学校学生を対象に講習を行いました。
「書くように話す」という視点で、キー・センテンス作りでウォーミングアップ。40字要約を経て、作文ダッシュ(10分作文)を実施しました。テーマは例の「小学生に携帯電話は必要か」。そのあと、相互評価シートを使っての、ほめる→問いかけ→共通点さがしと励まし、の各コメント・トレーニングをしました。
90分間、手を変え品を変え「書く」というトレーニングにどっぷりと浸ってもらいました。
55名の人が集中して一斉に文章を書くと、こんなにもすごい鉛筆の音がするのかという、驚きをあらためて感じました
受講された方々には、すばらしい先生になっていただきたいと願っており
ます。200806212 200806213 200806211

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奈良県立磯城野高等学校「面接指導研修」(教職員対象、講話と実習)

6月20日 15:40~16:40

昨年に引き続き、3年生ご担当の先生方に「面接指導のポイント」を講習いたしました。担任の先生がクラスでどのように面接指導をしていけばよいのか。今回は特に、先生方に生徒さんの立場になっていただき、私が担任であればこのように指導します、というスタイルで行いました。P1010052 P1010054 P1010059

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奈良市立興東中学校「仕事のしかた」(2年生対象、講話と実習)

6月19日 13:30~15:20 受講者13名

興東中学校は、山間部に位置する小さな学校ですが、自然に恵まれた、とてもすばらしい学校です。
7月に職場体験を予定している2年生の皆さんに対し、下記のプログラムで準備講座をしました。生徒の皆さんは一つ一つの実習を熱心に受けてくれました。また担任の先生をはじめ、多くの先生方にもご見学いただきました。
きっと職場体験では、その成果を発揮してくれることでしょう。
プログラム
1.
仕事をしている「現場」とは…
2.
「デキル人」になるための二つの力
3.
じゃぁ、どうすればいいの?
 ①コミュニケーションがじょうずな人は「仕事ができる人」
  ・まずは名刺を作ってみよう
  ・あいさつと返事
  ・立ちふるまい
  ・電話
 ②知恵のある者が「人を動かす」
4.
練習はいつだってできるんだP1010010 P1010018 P1010028 P1010021 P1010022 P1010034 P1010041 P1010042

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奈良県立高円高等学校 「進路面接マナー講習」(3年生対象、講話と実習)

6月18日 14:30~15:20 受講者220名

進学・就職希望者の皆さんへ、面接マナーの実習と模擬面接指導をいたしました。
模擬面接では、生徒代表3名が舞台へ上ってくれました。非常に落ち着いた応答内容で、指導している私までが安心感をおぼえたほどです。
また講演終了後、私が同校の校門を出ようとするときに、数名の女子学生のみなさんが駆け寄って来て、熱心に質問をしてくれました。
私が質問に応じた後も、
「お帰りの途中にお引きとめして、申し訳ありませんでした。お気をつけてお帰りください」
と、全員が明るい声で挨拶をしてくれました。
もちろん、このような挨拶を私は講習でも教えていません。高円高校の生徒さんのすばらしさを実感した1コマでした。

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J-POPで国語スル?

今日は、大阪国際滝井高校での授業日であった。
僕の授業プログラムの一つに、「J-POPで国語スル?」というのがある。
旬のJ-POPの歌詞を題材に国語の問題を作成し、それをもとに演習をするというものだ。
今日、受け持ちのクラスの一つでそれをやってみた。取り上げた作品は、BUMP OF CHIKENの「車輪の唄」。別れざるをえない、愛し合う男女の、その心の機微を描いた作品だ。
まずは、曲を聴いてから、問題演習。そして、演習を通して内容の理解を深めてからもう一度曲を聴いてしめくくる。
この作品の優れている点は、国語の現代文で学習する代表的な表現技法がすべて盛り込まれていることだ。擬人法や倒置法、体言止めはもちろんのこと、心理描写や心象風景の描き方の鮮やかさは、そのまま国語の教科書に掲載してもよいくらいである。
「大事なのは、表現技法の名前なんかじゃない。作詞者がなぜこのような表現を使ったかを理解すること」
といつも説いている。
国語を勉強するとこんないいことがある、と説明するときに、このプログラムを実施すると確実に高い効果が得られる。たとえばこのように、ふだん慣れ親しんでいる歌の意味を理解して、より深い感動を味わえることを国語学習の目的としてもいいと、私は考えている。
このプログラムは以前から何度もやってきたが、今日は解説中に1人の生徒が感極まって涙ぐんでしまった。それだけ、この作品のテーマを深く理解してくれたのだろう。僕自身も少し唇をふるわせてしまった。
この仕事をしていて、本当によかったと思える瞬間である。
生徒は、「この授業をもう一度やってみたい」と必ず言う。
そんなとき、僕の答えは決まっている。
「じゃあ、今度は君たちが自分で作品を見つけて、問題を作ってごらん」
別のクラスでは、もう生徒が問題を作り終えている。

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シンセサイザーの夜

大学1年の長男が、今、僕の後ろでシンセサイザーを弾いている。
部屋が狭いところへもってきて、まだ扇風機も出していないから、暑苦しい。
だいたい、そのシンセサイザーは僕のものなのだ。

先日知人のエレクトーンの発表会に行ったのが、きっかけだったらしい。
さっそく駅前の音楽教室の体験講座に行ってきたとのこと。

もともと高校時代から軽音楽部でギターとドラムはやっていたから、音楽についていえば、ずぶの素人ではない。だから、このシンセサイザーもすぐに弾き始めた。この二日ほどで、僕が出したこともないような音も出している。大学でも軽音楽部に入っているのに、である。そっちの練習もあるだろうに…

そこが、何ともシャクだ。Dsc_0187 Dsc_0184

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Vis-a-vis「人間力パワーアップ育成教室」

6月15日 13:00~15:00 定例講習

マナー部分を担当。

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Vis-a-vis「こども作文教室」 低学年コース6月講座

6月15日 10:00~12:00 定例講習

昨日の中・高学年でも好評だったので、「積み木でドン」で、ウォーミングアップ。
続いて作文ダッシュも「もし、ゾウがペットだったら」。これは、昨日の中・高学年コースのへりくつ作文の簡易版です。楽しい想像が次から次へと飛び出してくるのかと思いきや、意外にも「こんなことが心配」という現実的な意見が半数以上を占めました。ちょっとした驚きです。

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Vis-a-vis「こども作文教室」 中・高学年コース6月講座

6月14日 16:00~18:00 定例講習

まずは「積み木でドン」で、ウォーミングアップ。これは実際に積み木で遊びながら作文を書くというもの。たまたま会場に積み木があったので、即興でやってみました。ところが、これが受講生には大好評。15分程度と思っていましたが、受講時間の前半部分はこれに集中しました。このプログラムの詳細はあらためて紹介いたしましょう。
40字作文は、「好きな動物」。作文ダッシュは、へりくつをこねようという切り口で、「家で象をかわなければならない理由」としました。犬や猫などのペットを飼うことはなかなか賛成してもらえないけれど、それならいっそのこと象をペットで飼うことをおねだりしてみようというもの。家族みんなから賛成してもらえるように、自宅で象を飼うとこんないいことがあるということを作文にする
という設定で書いてもらいました。
先月のナンバーリングの応用編です。子供らしい楽しい意見が並びました。

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くやしさ半分

休みの日には、出かけることが多い。
どんなに忙しくても、午前中には仕事をすませるか、それが無理なら電車の中で仕事の段取りをつけながら外出するほどだ。
この前の日曜日には、それもできなかった。ちょっと時間が調節できなかったのである。
くやしいから、仕事を何とか終えた夕方になって近くの治水緑地公園に行ってきた。
めったに行かないところだが、撮り方によっては何となく小旅行に出たように気分になってくる。Dsc_0346 Dsc_0372 Dsc_0348

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ディスクのすみっこ

カメラがデジタルになってから、写真を撮る枚数が増えた。
もっとも、枚数が増えてもデータで保存できるから、それはそれでありがたいのだが、以前のようにアルバムを開いて眺めるということをしなくなってしまった。いや、アルバムを開くという目的そのものがなくなってしまったような気がする。
何かのついでに、データを見るということが多くなったのだ。
ちょっと皮肉でもある。
そんなディスクのすみっこにあった写真をいくつか…Dsc_0065 Dsc_0267
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映画「ザ・マジックアワー」

三谷幸喜の一連の作品には、一貫したテーマがある。
それは「ウソ」だ。
小さなウソが、次第に大きくなっていく。その過程が実に緻密に出来ている。そのためには舞台を限定する必要がある。「ラヂオの時間」のスタジオ、「みんなの家」のマイホーム、「THE有頂天ホテル」のホテル。そして本作品における守加護という町、という具合だ。

守加護…これ、何て読むと思います? スカゴ。何となく訛ってる感じ。ちなみに作品中の標識ではローマ字表記で「SUCAGO」となってます。いかにも安っぽいネーミング。登場人物名のほうも、どうも怪しげなカタカナ名だなぁと思っていたら、ちゃんと漢字が当てられていました。

実は、構成の緻密さとネーミングの怪しげなミスマッチから、すでに三谷監督の演出の罠は始まっているのである。いかにも筋の見えてきそうな設定と人物配置。しかし、意外性のたっぷり詰まった登場人物たちの動きは、観る者の予測をことごとく打ち壊していく。それこそが、三谷幸喜監督の真骨頂。

ラストの対決場面は、ストーリー的に破綻してるのではとも思えるんだけど、いや、まさか三谷さんに限ってそんなことはないでしょう。ちゃんと筋道をつけているはず。これはしっかり観ていない僕が悪いんだ。そうに違いない、と思わせてしまう怪作でした。

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街中の造形美

街を歩いていて、ビートを感じる時がある。
微かな感覚だ。
何だろうと足を止めてみると、わからない。
だが、再び歩き出すと、確かに伝わってくる。
自分が風景に溶け込むことで、初めて感じるものがある。
造形美とは、そういうものかもしれない。Dsc_0257_3 Dsc_0265_2 Dsc_0254_2

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レンズを通して見た答え

SONEという店に通い始めて、2年になろうとしている。
古株の常連から見れば、ひよっこだ。特にJAZZに造詣が深いわけでもない。店のスタッフに顔を覚えられているということもないだろう。
しかし、この店を愛するという点において、僕は胸を張って扉を開けることができる。
いったい、僕はこの店の何にひかれるのか。
その答えを見つけるために、あらためてカメラを向けてみた。Dsc_0272 1_2 Dsc_0277 2

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