「3字のあなた」
先週、授業で使う「プロフィール・カード」のことを書いた。B6サイズの情報カードのあれである。
そこに「3字のあなた」という項目があることを紹介した。
今日、大阪国際滝井高校の2クラスで、その部分を記入させた。教科の確認テストを行ったので、その後の気分転換を兼ねて10分ほどでやってみたのである。
内容は単純。まず、そのカードを他の人と交換して、三つの○を串だんごのように縦に並べて書かせる。
次にその○の中に、そのカードの持ち主をイメージさせる漢字1字を考えて記入する。
さらに、その○の横へ、その漢字を選んだ理由を1行コメントとして書かせるのだ。
たとえば…
「笑」→いつもおだやかに笑っているから。
「球」→バレーボール部でがんばっているから。
「目」→いつも目が輝いているから。
といった具合である。
そして、本人に返す。実に単純なワークだが、生徒にはとても新鮮に感じるらしい。そのカードの裏面にある一言感想欄には、
「友達が自分をどう見ているかが分かった日」
「優しくも、真面目でもないのに、人からそう見られていることに、驚いたし嬉しかった」
「友達って、やっぱりいいなと思った」
という言葉が並ぶ。
私は、このワークをするにあたって「こんなことを書きなさい」「こんな表現はしないように」という注文はつけない。にもかかわらず、友達のよい点を書く。いや、書こうとして悩み、友達を観察する。
実は、一つではなく、三つの漢字を書かせるのがポイントだと、私自身は思っている。そうすることで、人物を多角的にとらえることができるからだ。
良識とは、こんなところからも育てられるのではないだろうか。
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