映画「おくりびと」
ひさしぶりに映画を観た。
「おくりびと」は前から観たいと思っていた作品だった。やはり、観てよかった。
映画を観ながら、池波正太郎氏の「人は死に向かって、生き続ける。そのために人は飯を食う」という言葉が思い出された。
葬送、それへ真摯に向き合いながらも、その直後にはどん欲に食をむさぼる。その対比が印象的だ。同じく池波氏の「人は矛盾をかかえて生きている」という言葉も、僕の心に立ち上る。
笑いを織り交ぜ、最後まで観る者をひきつけて離さぬ演出は、みごと。
何より、夫の納棺師という仕事に反対している妻の、心理の変化を巧みに描く。
全部を語りきらない。そう、日本映画の味はここにある。
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