衣笠うどん
一昨日、ちょっと懐かしい感じのうどん屋に連れていってもらった。
行く前から、「きっと写真を撮りたくなりますよ」と言われていたが、なるほど確かに昭和の雰囲気があふれんばかりの店構えであった。
見よ、このお品書きの値段を。何とも良心的な価格設定ではないか。
黒の招き猫にうっすらとかぶるほこりと、クモの巣。衛生上どうのこうのと野暮なことは言いっこなし。
暖簾よりも、風雨にさらされていない扉の内側の布のシミが歴史を物語る。
それに、岡持ちの持ち手の、色つやのいいこと…惚れ惚れするね。
僕は、衣笠うどんを注文。550円なり。もちろん、この種の店に「麺のこし云々…」と言ってはならない。むしろある方がおかしい。懐かしさが半減する。いや興ざめだ。
一見、卵とじうどんのように思えるが、きざみうどんと卵とじをミックスさせたもの。味はしっかりとしており、ネギの歯ごたえも良好。実によい仕事をしている。
時間に追いまくられて、ほっと一息つきたいときに、じつは小洒落たカフェなんぞより、こういううどん屋に足を踏み入れるのが、よいのかも知れぬ。
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