映画「書道ガールズ」
映画を観て、強烈な思いに駆られるというのはめったにあるものではない。
僕の場合、「スウィング・ガールズ」でピアノを始めようと思ったのが、最初だ。二度目が、この「書道ガールズ」である。
「燃えよドラゴン」を観てもカンフーを始めようとは思わなかった男が、女子高校生を主人公にした作品ばかりに奮起してしまい、どうもばつが悪いのだが、本作で書道をもう一度やってみようと思った。
もともと書道はやっていて、学校でも書写を担当してきたが、このようなパワーのある書というものを考えたことがなかった。それが、もっと違う形でできるのではと思えてきたのだ。
この映画のテーマは「再生」
町、生徒、教師、生活する人々の再生である。
予告編を観たときに、これに近い物語はいくつも知っているという先入観が生まれた。それでも、今は、そういう映画を観たいとも思ったのだ。
人物背景の描きかたに少し欲張ってしまった面があり、消化不良は否めないが、それでも体の中から突き上げてくるものがある。むしろこういうタイプの作品の方が、僕は好きだ。
書道をやっている息子にも観てほしくなった。いや、私の担当している生徒にも観てもらいたい作品である。
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