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2010年11月

今年の漢字

ひさしぶりに、大阪国際滝井高等学校での授業の一コマを披露してみましょうか。

毎年、この時期になると話題になるのが「今年の漢字」ですね。
私はそれに合わせて、毎年生徒にその結果予想をさせます。ただし、「世の中」編と、「プライベート」編に分けますがね。
つまり、前者は世間で言われているところの「今年の漢字」、後者は自分の一年を振り返ってイメージする漢字一文字ということになります。

「世の中」編で目立つのは「乱」。国としての指針の乱れや、社会面のニュースから芸能界にいたるまでを総括したという意見が多く見られました。
そのほかに印象に残るのは、「虐」「韓」「子(児)」「電」「迷」などです。

一方「プライベート」編は、「楽」の一字が躍ります。うらやましい限りですね。ただ「勉」「進」「験」「悩」「卒」などの高校三年生らしいものも見えます。いずれにしても、ストレートな意味を示す文字が多いようです。

私なら、「世の中」編は「崩」。
理由は、政治的な意味合いが中心となります。
そして、「プライベート」編は「通」としました。
もちろん、昨年開校した通信制高校の鹿島学園高校奈良キャンパスを指します。おかげさまで生徒数も右肩上がりに伸びてきており、今年はそのことに全力を注ぐことができたからです。

漢字一字で、一年を表すのは少し難しい印象を持ちますが、毎回提出してもらっている授業カードには、「漢字をあれこれひっぱり出し、そこにイメージをあてはめるという作業は、新鮮で楽しかった」という感想が、大半を占めました。

さて、あなたなら今年を振り返って、どんな漢字をイメージしますか?

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予告の功罪

先日、インフルエンザの予防接種を受けてきた。
久しぶりの注射なので、少し緊張する。
「ちょっと、チクリとしますよぉ」
と、看護師さんが言いながら、僕の腕に針を入れる。

その時、妙な気がした。
「チクリとする」というのは、あたりまえのことではないか。それも「ちょっと」というレベルではない。注射をすればけっこう痛いというのは、幼稚園の子供でもわかる。
それなのに、なぜそのように言うのだろう。
そういえば、この言葉は他の病院でもよく聞くようになった。僕の認識に誤りがなければ、ここ十数年の傾向ではなかろうか。昔はいちいちこんなことも言わなかった。
僕にとっては、この言葉があることによりかえって恐怖が増したような気がする。
「ああ、今から注射針が僕の皮膚を突き破るのだな」
という具合だ。そのイメージが僕の頭の中で大写しにされてしまう。

今から宿題をしようとしたときに、親から「宿題はちゃんとすませたの?」と言われたような感覚もある。
大きなお世話だ。

先方は、当人に痛みをあらかじめ宣告しておくことで、僕の苦痛を和らげようという意図があるのだろうが、かえってマイナスのような気がする。
歯医者で、「痛かったら、手を挙げてください」と言われるのも、いやだ。必ずその直後に何やら苦痛をともなうことが始まるのだという、前触れのようなものである。

予告されてうれしいのは、映画ぐらいのものか。
しかし、考えて見ればこの予防接種も、僕の身体にとっては、一種の予告のようなものだ。
どうも、話がややこしい。

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美しい文字、5分間トレーニング

その「ある方法」とは。
自分の氏名を美しく書く、ただ、それだけです。

このトレーニングの狙いは次の三つです。

.毎日の授業の中で使用する、頻度の高い文字を美しく書くことで、他の文字も美しく書きたいという欲求をかきたたせる。
.トレーニング前と後での、進歩の違いを実感させる。
.毎日欠かさず行えるように、その実施時間は5分以内のものとする

そして、具体的な方法は、次の通りです。
・B6版の用紙を横置きにして、上中下と三段に分けます。
・次に、中段部分にはあらかじめワープロの手書き書体文字を薄めの濃度で、各生徒の氏名を印刷しておく(一週間、あるいは一か月分をまとめて用意しておくとよいでしょう)
・そして、まず上段の空白部分に生徒が自分の氏名をできるかぎり美しく書きます。(中・下段は下敷きなどで隠しておくとよいでしょう)
・次に、中段に移り、お手本部分をていねいになぞります。
・仕上げは、中段のお手本を見ながら、再び空白部分に自分の氏名を書きます。

これなら、たった五分でできます。練習の成果を実感するためにも、生徒各自がファイルするか、ノートに貼り付けていくという方法をとるとよいでしょう。
とにかく、これがスタートです。自分の氏名の文字に自信がつけば、今度は他の文字でもやってみようということになってきます。そうなれば、しめたものです。
生徒はもともと美しい文字を書くことに憧れを抱いています。特に年齢が高くなるにつれてその傾向が強まります。百人一首や古典などの書写本が店頭に並ぶのも、その表れではないでしょうか。

これは、ご家庭でもできます。ぜひ、試してみてください。

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「す」のままって、大切

昨日の続きを、もう少し。

たとえば、ひらがなの「す」の字を、ノートにていねいに大きく書くことになったとしましょう。
そうすると、皆さんは最初から頭の中にクセ字の「す」を思い描くでしょうか。
違うはずです。やはり、習字のお手本のような「す」の字を思い浮かべているはずです。
すると、そのお手本のような「す」の字を忠実に再現しようとすれば、どうしてもていねいに書くことになる。もちろん時間もかかる。しかし、結果として自分の頭の中に描いた「す」の字に限りなく近づいた文字が、そこにあらわれているわけです。
ですから、「下手でもいいから、ていねいに書くと、その結果としてきれいな字が書ける」と述べたのです。

しかし、それをどうやって教室で実践させるか。この質問を投げかけられた時、私にある方法がひらめきました。

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「下手でもいいから…」を信じてはいけない

今日は私が委員を務める大東市立深野小学校の「学校協議会」がありました。
その会議の中で「全国学力・学習状況調査結果」のことが話題にのぼったのですが、その席上、私は「国語の基礎学力も大事だが、まずは字そのものを美しく書くという力をつけなくてはならない」という旨の発言をしました。

私の経験からすると、字が美しく、そしてノートをきれいとる生徒は、必ずといってよいほど学力が高いものです。近年は字のきたない生徒、ノートを乱雑に書き散らす生徒が圧倒的に多くなりました。

美とはバランスの妙だと思います。字にしても、ノートにしても全体のバランスをいかに整えることができるか。その力はそのまま対人関係のバランスのとりかたにつながっていくように思えてなりません

美しい文字を書く喜び、それが学習することの喜びにつながるのではないでしょうか。

「下手でもいいから、ていねいに書け」
というのは嘘っぱちです。
「下手でもいいから、ていねいに書くと、その結果としてきれいな字が書ける」
これが、本当のところでしょう。

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奈良県立法隆寺国際高等学校 「就職面接セミナー」(2年生対象、講話と実習)

11月17日(水) 14:20~15:10 受講生 12名

生徒の皆さんが各進路希望に分かれて、それぞれの分野での体験授業を受けるというものでした。

私はその中で就職の分野を担当。少人数ということもあり、グループワークをはさみながら「仕事の現場で求められる力」について自覚してもらい、さらにその実践として、面接マナー講習と応答のためのヒントを示しました。

皆さん、最後まで真剣に聞き入ってくださり、意識の高さを感じました。

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奈良市立京西中学校 「マナー講習」(1年生対象、講話と実習)

11月1日(月) 14:40~15:30 受講者 約180名

今年の初めに3年生対象に行った面接セミナーがご縁で、今回は1年生の皆さんを対象に「今から身につけておきたいマナーの基礎」を切り口に、お話と実習をしてまいりました。

講師控室である校長室から体育館までの案内や司会進行など、すべて生徒諸君の手で行われ、整然とした中で講習を進めることができました。とてもすばらしいことだと思います。

以下に、受講してくださった生徒さんからの感想の一部概要を転載しておきましょう。(京西中学校様からのお礼状より転載)
・「世の中は甘くない」ということはどういうことか? ということも教えてくださって、将来につながっていくなぁと思いました。自分がやれることばかりなので、少しずつ心がけて規則正しい生活をしていけたらいいと思いました。

・マナーというのはおぎょうぎよくすることだと思っていたけど、そうではなくて「快空間」ということ、同じ空気を共有する中で快適になれることだと知った。「デキル人」になるためには知恵とコミュニケーションが大切だと教えてもらったので、実践してみたいです。

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奈良市立一条高等学校 「進学面接セミナー」(3年生対象、講話と実習)

10月4日 15:30~17:00 受講者 約100名

進学希望者対象に、入試面接対策講座と模擬面接をいたしました。こちらの学校での講演も毎年恒例となっております。
一条高校の生徒諸君についていつも感じることなのが、講演後の質問に非常に積極的であるということです。毎回15分程度の質疑応答は当たり前。それが終わってからも個人的に質問をしてくる生徒が列をつくります。
こういう生徒諸君を見ていると、「これからの日本を、頼むぞ!」という気になってきますね

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奈良県立添上高等学校 模擬面接指導(3年生対象、実習)

奈良県立添上高等学校 模擬面接指導(3年生対象、実習)

8月26日 9:30~12:00 受講者30名

こちらの学校は毎年、就職希望者対象に模擬面接をいたします。8~6人で1グループとなり、集団面接の形式です。
毎回申し上げておりますが、添上高校はご承知の通りスポーツでも名門校。生徒のあいさつやマナーがとてもしっかりしています。
高校生の採用が厳しい中、いかに自分を効果的にアピールするかという点にしぼって指導いたしました。

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天理市教育総合センター  市内新任幼稚園・小中学校教員初任者研修「礼儀正しく、ざっくばらんを目指す」~保護者とどう向き合うか~

8月20日 9:00~11:30 受講者10名

毎年、天理市内新任の先生方対象に、「保護者対応」をテーマに接遇マナーの基本と応用、および「高山流学級懇談会」のワークショップと、学級通信のありかたを指導いたしております。

特にマナー講習部分では、実践的な電話対応についてのロールプレイングを中心に行いました。
参加された先生方も真剣に受講いただき、それぞれの学校の事例などの情報交換もなさっていらっしゃいました。

なお、受講者の方からのご感想(お礼状からの抜粋)を、以下に紹介いたします。
・私は一学期、一度も電話を恐がって取りませんでした。でも今回の研修を受けて、二学期は堂々と電話対応ができるようになると思います。
・少人数だったので、細かい指導やアドバイスをいただくことができ、非常にためになりました。
・これからの学校生活に生かしていける内容で大変勉強になりました。

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ご無沙汰しておりました

面目ない。
ブログを放置したまま、気づけばもうクリスマス・ツリーがそろそろ目に入る時期となってしまった。

小生はその間、何をしていたのか…。

「はい、自分は生きておりましたっ!!」
と直立不動で応えざるを得ない。

読者諸氏には、お詫び申し上げると同時に、今後もますますのご指導ご鞭撻を賜りたい。

とりあえず、これからしばらくは、小生の活動報告をアップしていくことにする。当然、過去にさかのぼることになる。

まずは、付き合いくださいマセ。

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