映画「ALWAYS三丁目の夕日’64」
少なからず文章に携わる者として、この作品は心を打つシーンがある。
万年筆にまつわる場面だ。
万年筆は、当時入学祝いの代名詞であった。
「小説を書きたい」
血のつながらない竜之介を師と慕う淳之介が手にする万年筆は、まさに物書きにとっての刀のようなもの。
自分と同じ辛い道を歩ませたくないと思う竜之介の、自分もかつて父親から同じように言われた言葉を発した後の、子どもの学制服の胸ポケットに差してやる姿は、元服の儀式そのものだ。
子が親を乗り越えていく、そんなリズム残しながら、この映画はエンドタイトルを迎える。
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